「Project Zomboid」は、ゾンビが襲来した世界で生き残りを目指すサバイバルゲームです。
プレイヤーは食料や医薬品を探し、自らの拠点を築き、ゾンビとの戦いに挑みます。
また、ゲーム内での行動は時間経過によって変化し、環境の変化もあるため、常に新しい戦略を考える必要があります。
フレンドと協力して遊ぶことができるマルチプレイも魅力で、仲間と協力しながら戦略を練ることで、ソロプレイでは味わえない楽しさがあります。
今回はそのProject Zomboidをマルチプレイ(協力プレイ)で遊ぶ方法を紹介していきます。
Project Zomboidをマルチプレイで遊ぶ方法
Project Zomboidをマルチプレイで遊ぶ方法は大きく以下の3つの方法があります。
- VPS(レンタルサーバー)を利用する
- Steamサーバーを利用する
- PCをホストサーバーにする
それぞれ、サーバー構築の難易度やプレイの快適さ、コストなどが変わってきます。
下記でそれぞれのメリットとデメリットを整理しながら解説していきます。
VPS(レンタルサーバー)を利用する

VPS(レンタルサーバー)を契約して、そこにサーバーを建てる方法です。
契約したサーバーは自由に使えるため、Project Zomboidの環境設定も自由にカスタマイズできます。
また、「Xserver VPS」や「ConoHa VPS」では、初心者の方でも簡単にProject Zomboidサーバーが立てられる「アプリイメージ」が用意されています。
レンタルする費用がかかる分、サーバー構築が楽でプレイも快適に行うことができます。
メリット
- Project Zomboidの環境設定を自由にカスタマイズできる
- サーバーを建てるのが楽
- GUI(コントロールパネル)でサーバーの設定ができる
- 自分のPCにサーバーを建てるよりもセキュリティ的に安心
デメリット
- 契約するのに費用がかかる
Steamサーバーを利用する
Steamを経由してサーバーを建てる方法です。
Steam上でサーバーの設定をするだけで、サーバーが建てられるので難しい作業はありません。
無料で利用できるのも魅力です。
ただ、VPSの場合はホストがゲームを切断してもプレイを継続できますが、Steamサーバーはホストが切断されると他のプレイヤーも切断されます。
また、環境設定の自由度もVPSほどではありません。
メリット
- Steamのプラットフォームを利用できるため、セットアップが簡単
- アップデートが自動的に適用されるため、最新のバージョンでプレイできる
- 無料でサーバーが建てられる
デメリット
- サーバーのカスタマイズが制限されるため、自由度が低い
- Steamの制限によって、サーバーのパフォーマンスが制限される可能性がある
- プレイヤー数によっては、サーバーのパフォーマンスが低下する可能性がある
PCをホストサーバーにする
使用している自身のPCをホストサーバーにする方法です。
自分のPCをそのままサーバーにするので、サーバーを建てる費用はかかりません。
Project Zomboidの環境設定も自由にカスタマイズできます。
ただ、ネットワークやサーバーの知識が必要となり、セキュリティ対策も十分に行っておかないとPCがサイバー攻撃の被害にあう可能性があります。
常にPCを起動しておかないと他のプレイヤーの接続が切れてしまいますので、PCマシンの消耗も通常よりも激しくなりますし、電気代もかかるので、個人的にはあまりおすすめできない方法です。
メリット
- Project Zomboidの環境設定を自由にカスタマイズできる
- サーバー費用がかからない
デメリット
- 自分のPCが常時起動している必要があるため、電気代やハードウェアの負荷がかかる
- 自分のPCのスペックが不十分である場合、サーバーの動作が不安定になる可能性がある
- 自宅ネットワークのポートを解放するため、セキュリティ上のリスクがある
Xserver VPSを利用してProject Zomboidのサーバーを立ててみる
では、実際にProject Zomboidのマルチプレイ用サーバーを立てていきます。
今回はXserver VPSを使用していきます。
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XserverVPSのお申し込みはこちらProject ZomboidのマルチプレイにXserver VPSをおすすめする理由
Xserver VPSがProject Zomboidのマルチサーバーの構築におすすめな理由をまとめました。
Project Zomboidサーバー用のアプリイメージが提供されている
Project Zomboidのマルチサーバーは、立てるのが面倒で、専門的な知識が必要と感じている方が多いと思います。
Xserver VPSには面倒な構築作業を省略し、簡単な操作だけでマルチサーバーを立てることができるテンプレートイメージが用意されています。
VPSの申し込み時に、合わせてProject Zomboidのテンプレートイメージも選択してしまえば、申し込みと同時にサーバー構築を済ませることができます。
コスパが良い
ゲーム用サーバーとして契約する場合、ある程度のスペックが必要となりますので、コストが高くなりがちです。
Xserver VPSは初期費用が無料で月額料金も比較的安価に設定されています。
最安プランのメモリ2GBのプランでは、月額800円前後で利用できます。
※Project Zomboidのマルチサーバーには、※4GBプラン以上での利用が推奨されています。
レンタルサーバーでの実績が豊富
Xserver VPSは2022年9月にサービスが開始された新しいVPSですが、運営元のエックスサーバー株式会社は、レンタルサーバーでは国内シェアNo.1の大手です。
これまで20年近くのサーバー運用経験がありますので、信頼性は問題ないでしょう。
Xserver VPSのProject Zomboidマルチサーバー対応プラン
現在、Xserver VPSで提供されているProject Zomboidイメージが利用できるプランを表にしてみました。
推奨スペックはメモリ4GBとなっています。
プラン | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB |
---|---|---|---|---|---|---|
月額 | 830円 | 1,700円 | 3.201円 | 7,200円 | 18,500円 | 38,000円 |
CPU | 3コア | 4コア | 6コア | 8コア | 12コア | 24コア |
SSD | 50GB | 100GB | 100GB | 100GB | 100GB | 100GB |
Xserver VPSでProject Zomboidマルチサーバーを立てる手順
それでは、さっそくXserver VPSを使用してProject Zomboidのマルチサーバーを立てていきます。
Xserver VPSに申し込む
まずは、Xserver VPSの公式サイトから申し込み手続きをします。
公式サイトの「申し込む」をクリックしてください。
すでにXserverアカウントを持っている方は「ログイン」、初めて申し込む方は「すぐにスタート!新規お申込み」をクリックしてください。
申し込みフォームが表示されます。
お客様情報を入力する
Xserverアカウントを作成するために、お客様情報を入力します。
必要項目を入力しましょう。
入力が完了したら、「次へ進む」をクリックしてください。
続いて、本人認証のために確認コードがメールで送られます。
メールを確認して、コードを入力しましょう。
最後に入力内容を確認して、問題がなければ「この内容で登録しサーバー申し込みへ進む」をクリックします。
これでXserverアカウントの作成は完了です。
お申し込み内容を入力する
続いて、VPSの申し込みをします。
最初に「ゲームサーバーのお申し込み」を選択しておきましょう。
必要項目を入力していていきます。
「イメージタイプ」に「Project Zomboid」を選択します。
rootパスワードは後ほど必要になりますので、忘れないようにどこかに控えておきましょう。
入力が完了したら、「お申し込み内容を確認する」をクリックしてください。
確認画面で申し込み内容を確認します。
問題がなければ、「お支払いへ進む」をクリックしてください。
お支払い情報を入力する
支払い設定を行います。
「クレジットカード」か「Paidy」を利用して「コンビニ振り込み」か「銀行振込」が行えます。
「クレジットカード」でお支払いの方が、更新時の支払い忘れが防止できるので、個人的にはおすすめです。
クレジットカードの情報を入力して、「決済画面へ進む」をクリックします。
設定内容を確認して、問題がなければ「確認画面へ進む」をクリックしてください。
内容を確認して、問題がなければ「支払いをする」をクリックしてください。
Xserver VPSのポートへのアクセスを許可する
サーバーの申し込みが完了したので、VPS管理のダッシュボードを開いてみましょう。
「VPS管理」をクリックしてください。
Project Zomboidからサーバーへアクセスするためのポートを設定していきます。
「接続許可ポート」の「変更する」をクリックしてください。
デフォルトでは全て拒否になっていますので、これを「全て許可」を「ON」にします。
「接続許可ポートを設定する」をクリックして、設定は完了です。
Project ZomboidからXserver VPSに接続する
サーバーの準備が整いましたので、さっそくProject Zomboidから接続してみます。
IPアドレスとパスワードを確認する
接続するためにサーバーのIPアドレスが必要になります。
コンソールから確認してみましょう。
rootユーザーでログインするので、「login:」に「root」と入力し、「password:」に先ほど設定したrootパスワードを入力します。
ログインが成功すると、「Server IP Address:」、「Server Join Password」、「Server Admin Username」、「Server Admin Password」が表示されます。
IPアドレスとパスワード、管理者名と管理者アカウントのパスワードはProject Zomboidからサーバーに接続するために必要になりますので、どこかにメモしておきましょう。
Project Zomboidからマルチサーバーにログインしてみる
SteamからProject Zomboidを起動してください。
「参加」をクリックします。
「お気に入りに追加」に先ほどコンソールから確認した情報を入力していきます。
入力が完了したら、「追加」をクリックしてください。
入力項目 | コンソールで確認した情報 |
---|---|
IP: | Server IP Address: |
サーバーパスワード: | Server Join Password |
アカウントユーザー名: | Server Admin Username |
アカウントパスワード: | Server Admin Password |
お気に入りに追加したサーバーを選択して、「サーバーに参加」をクリックします。
しばらく待機します。
これでサーバーに入ることができました。
Project Zomboidの環境設定をカスタマイズする
Project Zomboidの環境設定をカスタマイズする方法を紹介します。
ゲーム内チャットや、サーバーにSSH接続した状態でコマンドを実行することで設定することができます。
今回は、Xserver VPSのコンソールから行ってみます。
コンソールからログインします。
ログイン情報を入力しててください。
管理者コマンドの実行方法
管理者コマンドは「zomboid.control」に対して実行します。
echo "startrain" > /home/steam/Server/zomboid.control
今回は雨を降らせてみました。
他にも色々なコマンドが実行できます。
コマンド | 設定内容 |
---|---|
adduser | 新しいユーザーを追加する。 /adduser “username” “password” |
save | 現在のワールドを保存する。 |
quit | サーバーを終了します(先にセーブしてから実行してください) |
chopper | ランダムなプレイヤーに対して、ノイズを発生させる。 |
gunshot | ランダムなプレイヤーに対して、銃声を発生させる。 |
startrain | 雨を降らせます。 |
stoprain | 雨を止めます。 |
grantadmin | 指定ユーザーに管理者権限を付与します。 /grantadmin “username” |
removeadmin | 指定ユーザーの管理者権限を削除します。 /removeadmin “username” |
reloadoptions | ゲーム設定値を更新する。 |
banuser | 指定したユーザーをBAN(サーバーに参加できないように)する。 /banuser “username” |
unbanuser | BAN済のユーザーを解除する。 /unbanuser “username” |
kickuser | 指定したユーザーをキック(サーバーから切断)する。 /kickuser “username” |
addalltowhitelist | 接続されている全ての現在のユーザーをホワイトリストに追加する。 |
addusertowhitelist | 指定したユーザーをホワイトリストに追加する。 /addusertowhitelist “username” |
removeuserfromwhitelist | 指定したユーザーをホワイトリストから削除する。 /removeuserfromwhitelist “username” |
showoptions | 現在のサーバーのオプションと、その他リストを表示する。 |
changeoption | サーバーのオプションを変更する。 /changeoption optionName=”変更する値” |
godmod | プレイヤーを無敵に設定します。 ユーザー名の指定がない場合は、自分が無敵になります。 /godmode “username -true” (falseで無敵解除) |
invisible | プレイヤーを透明に設定します。透明なプレイヤーはゾンビから無視されます。ユーザー名の指定がない場合は、自分が透明になります。 /invisible “username -true” (falseで無敵解除) |
additem | 指定したプレイヤーにアイテムを追加します。指定しない場合、自分に追加されます。 /additem “username” “アイテム名” |
createhorde | 近くにゾンビの大群を生成します。 例:/createhorde 150(数値) |
changepwd | パスワードを変更します。 /changepwd “現在のパスワード” ”新しいパスワード” |
ゲーム設定ファイルの編集方法
ゲーム設定のファイルを編集することで、ゲームの内の様々な設定をカスタマイズすることができます。
ゲーム設定ファイルは「servertest.ini」に記述されており、Xserver VPSの場合「/home/steam/Zomboid/Server/servertest.ini」に保存されています。
こちらもコンソールから編集してみます。
ログインして以下のコマンドを実行してください。
vi /home/steam/Zomboid/Server/servertest.ini
各設定値が書かれています。
変更したいプロパティの値を変更しましょう。
キーボードの「i」を打ち込んで編集モードにします。今回は最大プレイヤーの人数を12人に変更してみました。
値を変更したら、キーボードの「esc」を打ち込んで、続けて「:wq」を入力して設定ファイルを保存します。
保存後はreloadコマンドを実行、またはサーバーを再起動して設定を反映させてください。
echo "reload" > /home/steam/Server/zomboid.control
各設定値の詳細はWikiをご参照ください。
https://pzwiki.net/wiki/Server_Settings
Xserver VPSのセキュリティ対策をする
現在の状態では、Project Zomboidからサーバーにアクセスするために、ポートを全て解放しています。
SSH接続やFTP接続用のポートは攻撃対象となりやすいため、こちらのポートは接続拒否しておきましょう。
また、ファイアウォールも同時に有効化しておきます。
ファイアウォールの有効化
ufw enable
全てポートへのアクセスを許可
ufw default allow
SSH接続ポート(22)へのアクセスを拒否
ufw deny 22
FTP接続ポート(23)へのアクセスを拒否
ufw deny 23
ファイアウォールの設定を再読み込み
ufw reload
これで不要なポートへのアクセス拒否とファイアウォールの設定ができました。
念の為、下記のコマンドで設定ができているか確認しておきましょう。
ufw status
今後、Xserver VPSに立てたProject Zomboidサーバーを削除し、Webサイト運用など別の用途で使用する場合は、再度ポートのアクセス権を見直しましょう。
SSH接続やFTP接続のアクセス拒否を削除するコマンドは下記の通りです。
ufw delete deny 22
ufw delete deny 23
ufw reload
まとめ
今回はProject Zomboidをマルチプレイをする方法を紹介しました。
3つの方法を紹介しましたが、それぞれのメリットとデメリットがあります。
専用サーバーを建てると、好みに合わせて自由にサーバー環境をカスタマイズできるので、さらに遊びの幅が広がりますね。
ぜひご自身の状況に合わせて、検討してみてください。