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全世界累計2000万本以上の販売を記録した大人気ゲーム「ARK:Survival Evolved」のリマスター版としてリリースされた「ARK:Survival Ascended」は、新生物や機能追加はもちろん、Unreal Engine 5でさらに美しく表現されたグラフィックが魅力的です。
前作同様、公式サーバーが用意されていますが、非公式サーバーをローカル環境に立てることで最大70人までマルチプレイ可能です。
今回はその非公式サーバーを立ててマルチプレイする方法をご紹介します。
ARK:Survival Ascendedの非公式サーバーとは
ARK:Survival Ascendedの非公式サーバーとは、文字通り公式が運営するサーバーではなく、個人が運営・管理しているサーバーのことです。
ARKから配布されているサーバー構築のためのファイル(ARK: Survival Ascended Dedicated Server)を使って、ローカル環境にARK: Survival Ascendedのサーバーを立てることができます。
非公式サーバーでは、攻撃倍率や時間の経過速度など自由に環境設定を変更することできたり、MODを入れることでさらに自分好みのARKサーバーを作ることができます。
ARK:Survival Ascendedの非公式サーバーを立てる方法
ARK:Survival Ascendedの非公式サーバーを立てる方法は以下の2つの方法です。
VPS(レンタルサーバー)を借りる
VPS(レンタルサーバー)を借りて、そこに非公式サーバーを立てる方法です。
メリット
- すぐにハイスペックなサーバー環境が手に入る
- 不要になれば解約して、無駄なコストを抑えることができる
- 自宅PCを常時稼働させる必要がない
- 自宅PCの消耗を防げる
- セキュリティ的に安心
レンタルサーバーに専用サーバーを立てることで、自宅PCを常時稼働させていなくとも、マルチプレイを楽しむことができます。
ゲーム内の環境設定などを自由に変更可能で、もちろんMODも自由に入れることができます。
また、ARK:Survival Ascendedの専用サーバーには、かなりのスペックが必要となります。
それほどのスペックを持ったPCを組み立てるとコストも高額にありますが、VPSであれば、不要になった際に解約すれば無駄なコストを抑えることができます。
デメリット
- レンタル料金がかかる
当然ですが、レンタルサーバーを借りると料金が発生します。
「ConoHa VPS」や「Xserver VPS」、「シン・VPS」などは定期的にキャンペーンを行っていますので、できるだけ安く抑えたい方はチェックしてみましょう。
Xserver VPS for GameやConoHa for GAMEなどのゲーム用VPSでは、旧作「ARK:Survival Evolved」や「パルワールド」といったタイトルのマルチプレイ用サーバーが誰でも簡単に構築できる「テンプレート」機能提供されています。
しかし、現在のところ「ARK:Survivla Ascended(ASA)」のテンプレートが提供されているVPSはありません。
国内のVPSで「ARK:Survivla Ascended(ASA)」の非公式サーバーを立てるなら、「Xserver VPS」や「ConoHa VPS」といった通常のVPSを使って立てるしかありません。
その方法は「レンタルサーバーにASA非公式サーバーを立てる手順」で紹介していますので参考にしてみてください。
自宅PC(ローカル)に立てる
自宅PCのローカル環境に非公式サーバーを立てる方法です。
メリット
- 無料で専用サーバーを立てることができる
自宅PCにサーバーをホストするので、電気代以外の料金はかかりません。
デメリット
- サーバー構築作業に専門知識が必要
- 常時稼働させていると電気代がかかる
- セキュリティ対策に気を使う必要がある
ただ、常時PCを稼働させるとそれなりに電気代はかかりますし、PC自体も消耗します。
また、専用サーバーの構築はコマンドラインを使って行いますので、専門知識が必要となります。
マルチプレイ時にポート解放によって外部ネットワークからのアクセスを受け付ける場合はセキュリティ対策に気を使う必要があります。
レンタルサーバーにASA非公式サーバーを立てる手順
Xserver VPSに申し込む
まずは、Xserver VPSの公式サイトから申し込み手続きをします。
公式サイトの「今すぐお申し込み」をクリックしてください。
【12月16日17:00まで】月額実質415円〜!
半額キャッシュバックキャンペーン
すでにXserverアカウントを持っている方は「ログイン」、初めて申し込む方は「すぐにスタート!新規お申込み」をクリックしてください。
申し込みフォームが表示されます。
お客様情報を入力する
Xserverアカウントを作成するために、お客様情報を入力します。
必要項目を入力しましょう。
入力が完了したら、「次へ進む」をクリックしてください。
続いて、本人認証のために確認コードがメールで送られます。
メールを確認して、コードを入力しましょう。
最後に入力内容を確認して、問題がなければ「この内容で登録しサーバー申し込みへ進む」をクリックします。
これでXserverアカウントの作成は完了です。
お申し込み内容を入力する
続いて、VPSの申し込みをします。
必要項目を入力していきます。
ARK:SAの専用サーバーはメモリ16GBあれば快適にプレイできます。
「イメージタイプ」に「Ubuntu」のバージョン「20.24 (64bit)」を選択します。
入力が完了したら、「お申し込み内容を確認する」をクリックしてください。
確認画面で申し込み内容を確認します。
問題がなければ、「お支払いへ進む」をクリックしてください。
お支払い情報を入力する
支払い設定を行います。
「クレジットカード」か「Paidy」を利用して「コンビニ振り込み」か「銀行振込」が行えます。
クレジットカードの情報を入力して、「決済画面へ進む」をクリックします。
設定内容を確認して、問題がなければ「確認画面へ進む」をクリックしてください。
内容を確認して、問題がなければ「支払いをする」をクリックしてください。
ポートの解放設定を行う
続いて、ポートの解放設定を行います。
Xserver VPSではポートの解放設定をVPSパネルの「パケットフィルター設定」で行います。
パケットフィルター設定が「ONにする(推奨)」になっていることを確認してください。
続いて、以下のポートをすべて解放していきます。
ポート | プロトコル | 使用用途 |
---|---|---|
22 | TCP | 専用サーバーにSSH接続する |
7777 | UDP | ゲームクライアントポート |
7778 | UDP | Raw Socket(常にクライアントポート+1) |
27015 | UDP | サーバーブラウザに使われます |
27020 | TCP | RCON用ポート(任意) |
「パケットフィルター設定を追加する」をクリックして「SSH」を追加してください。
続いて、フィルターに「手動で設定」、プロトコルに「TCP」、ポート番号に「27020」を設定して追加してください。
さらに、フィルターに「手動で設定」、プロトコルに「UDP」、ポート番号に「7777」を設定して追加してください。
同じく、フィルターに「手動で設定」、プロトコルに「UDP」、ポート番号に「7778」を設定して追加してください。
最後に、フィルターに「手動で設定」、プロトコルに「UDP」、ポート番号に「27015」を設定して追加してください。
これでポートの解放設定は完了です。
立てたサーバーにSSH接続する
申し込んだサーバーにSSH接続していきます。
IPアドレスを確認する
まずは、SSH接続するためにIPアドレスを確認します。
IPアドレスはVPS管理ページに記載されています。
Tera TermでSSH接続する
SSH接続ツールであればなんでも問題ありません。
今回はTera TermでSSH接続していきます。
TeraTermのインストールがまだの方は以下のリンクからTera Termのインストーラーをダウンロードします。
https://ja.osdn.net/projects/ttssh2/releases/74780
「teraterm-4.106.exe」をクリックしてください。
(数字はバージョンによって変わります。)
「teraterm-4.106.exe」をクリックしてください。
(数字はバージョンによって変わります。)
ダウンロードされたファイルをダブルクリックしてください。
言語や各種設定はデフォルトのままで問題ありません。
インストールが完了したら、「今すぐTera Termを実行する」にチェックを入れて、「完了」をクリックしてください。
そのまま、VPSにSSH接続してしまいましょう。
「Tera Term」を起動したら「ホスト」に先ほど確認したIPアドレスを入力します。
その他の設定はデフォルトのままで問題ありません。
続いて、「ユーザー名」に「root」、「パスフレーズ」にサーバー申し込み時に設定したrootパスワードを入力してください。
無事にサーバーに接続ができると、サーバー情報が表示されます。
これでSSH接続は完了です。
専用サーバーファイルをダウンロード
SSH接続できたら、ARK:Survival Ascendedの専用サーバーファイルをインストールをします。
以下のコマンドを順に実行していきます。
まずは、Linuxパッケージを更新しておきます。
apt update && upgrade -y
今回は有志の方が作成してくれているASAのインストールスクリプトを使用します。
スクリプトをダウンロードするために、先にGitとVimをインストールします。
apt install git vim
「git」フォルダを作成して移動します。
mkdir git && cd $_
インストールスクリプトをダウンロードします。
git clone https://github.com/k-sukehiro/ARKSurvivalAscended-Linux.git
インストールスクリプトを実行するために権限を変更します。
cd ARKSurvivalAscended-Linux/
chmod 744 server-install-ubuntu20.sh
インストールスクリプトを実行します。
sudo ./server-install-ubuntu20.sh
ARK:Survival Ascendedの専用サーバーのインストールが開始しますので、しばらく待ちましょう。
インストール途中でライセンスの同意画面が表示されます。キーボードのTabを押して「OK」を選択し、「Enter」を押してしてください。
こちらも「Tab」キーで「I AGREE」を選択し、「Enter」を押します。
「If everything went well, ARK Survival Ascended should be install and starting!」と表示されればインストールは完了です。
正常にインストールが完了したか確認しています。
以下のコマンドでログを確認してみましょう。
tail -F /home/steam/island-ShooterGame.log
「Server: “XXXXXX” has successfully started!」と表示されていれば、正常にサーバーのインストールが完了しています。
“XXXXXX”の部分にサーバーのSession Nameが表示されます。
「Session Name」はARK:Survival Ascendedからサーバーに接続する際に必要になりますので、どこかにメモしておきましょう。
Ctrl+Xでログを終了してください。
立てたサーバーにパスワードを設定する
現在の状態では立てたサーバーにパスワードが設定されていません。「Session Name」が分かっていれば誰でも参加できるようになっています。
フレンドのみなど、参加できる人を限定したい場合はパスワードを設定しておきましょう。
一度サーバーを停止します。
以下のコマンドを実行してください。
systemctl stop ark-island
環境設定ファイルを編集します。以下のコマンドを実行してください。
vi /home/steam/island-GameUserSettings.ini
ファイルの中身が表示されると思います。
キーボードの「i」を押して編集モードにします。
[ServerSettings]項目の下に「ServerPassword=XXXXX」を追加してください。
キーボードの「esc」キーを押して、「:wq」を入力、「Enter」を押すと設定が保存されます。
以下のコマンドでサーバーを再度起動します。
systemctl start ark-island
立てた非公式サーバーにASA(Steam)から接続する
それでは、立てたサーバーにARK:Survival Ascendedから接続してみます。
SteamからARK:Survival Ascendedを起動し、「ゲームに参加」をクリックしてください。
サーバー一覧が表示されます。
「非公式サーバー」タブを開き、以下の設定をします。
- 「パスワードありのサーバーを表示」にチェック
- 「PCのみのオンラインマルチプレイヤー」のチェックを外す
- 「プレイヤーサーバーを表示」にチェック
検索ボックスに先ほど確認した「SessionName」を入力し、「更新」をクリックしてください。
検索結果画面にXserver VPSに立てたサーバーが表示されると思います。
サーバーを選択し、「開始」をクリックしてください。
先ほど設定した「ServerPassword」を入力します。
これでXserver VPSに立てた非公式サーバーに参加することができました。
サーバー設定の変更方法
ASAサーバーの環境設定を変更する方法を紹介します。
サーバー設定ファイルは /home/steam/
フォルダにあるisland-GameUserSettings.ini
とisland-Game.ini
です。
サーバー基本設定の変更
設定ファイルの編集はコマンドラインで行います。再度Tera TermでSSH接続してください。
管理者パスワードの変更
管理者パスワードを変更する方法を紹介します。
まず、ASAサーバーを一度停止します。
systemctl stop ark-island
以下のコマンドでisland-GameUserSettings.iniを編集します。
vi /home/steam/island-GameUserSettings.ini
キーボードの「i」を押して、編集モードにしてください。
[ServerSettings]
の項目の下にServerAdminPassword=XXXX
を追記します。
「esc」キーを押して、「:wq」を入力、「Enter」を押すと設定が保存されます。
ASAサーバーを再度起動します。
systemctl start ark-island
PvEモードを有効にする
PvEモードはserverPVE
にTrueを指定すると設定可能です。
一度サーバーを停止します。
systemctl stop ark-island
以下のコマンドでisland-GameUserSettings.iniを編集します。
vi /home/steam/island-GameUserSettings.ini
キーボードの「i」を押して、編集モードにしてください。
[ServerSettings]
の項目の下にserverPVE=True
を追記します。
「esc」キーを押して、「:wq」を入力、「Enter」を押すと設定が保存されます。
サーバーを再度起動してください。
systemctl start ark-island
難易度を変更する
難易度はDifficultyOffset
に0.01から1.0の間の浮動小数点数を指定することで設定可能です。
「esc」キーを押して、「:wq」を入力、「Enter」を押すと設定が保存されます。
サーバーを再起動してください。
systemctl start ark-island
難易度と難易度のオフセット
「Easy」、「Medium」、「Hard」などの固定された難易度の代わりに、難易度は現在0.5から4.0[1](またはThe Centerでは5.0)の間の数値を使用して表されます。 この数値はDifficulty Value(難易度値)と呼ばれ、DifficultyOffsetオプションによって制御されます。Difficulty Offset(難易度オフセット)は、値が0.01から1.0の間の浮動小数点数であり、数値が大きいほど難易度が高くなります。ただし、難易度オフセットを0.0に設定すると、難易度値が1.0になることに注意してください。DifficultyOffsetのデフォルト値は0.2です。
特定の難易度オフセットの難易度値を計算するには、次の式を使用します
https://ark.wiki.gg/ja/wiki/%E9%9B%A3%E6%98%93%E5%BA%A6Difficulty Value = DifficultyOffset * (Official Difficulty - 0.5) + 0.5
最大プレイ人数を変更する
最大プレイ人数は[/Script/Engine.GameSession]
の項目の下にMaxPlayers=XX
を追記します。
「esc」キーを押して、「:wq」を入力、「Enter」を押すと設定が保存されます。
サーバーを再起動してください。
systemctl start ark-island
昼の経過速度を変更する
昼の経過速度はDayTimeSpeedScale
に浮動小数点数を指定することで設定可能です。
「esc」キーを押して、「:wq」を入力、「Enter」を押すと設定が保存されます。
サーバーを再起動してください。
systemctl start ark-island
夜の経過速度を変更する
夜の経過速度はNightTimeSpeedScale
に浮動小数点数を指定することで設定可能です。
「esc」キーを押して、「:wq」を入力、「Enter」を押すと設定が保存されます。
サーバーを再起動してください。
systemctl start ark-island
恐竜の攻撃力倍率を変更する
恐竜の攻撃倍率はDinoDamageMultiplier
に浮動小数点数を指定することで指定可能です。
「esc」キーを押して、「:wq」を入力、「Enter」を押すと設定が保存されます。
サーバーを再起動してください。
systemctl start ark-island
その他の設定項目は以下のWikiに書かれていますので、参考にしてみてください。
マップの変更方法
マップの変更方法を紹介します。
サーバーの起動スクリプト「ark-island.service」に書かれているマップIDの指定を変更することでマップが変更されます。
[Unit]
Description=ARK Survival Ascended Dedicated Server (Island)
After=network.target
[Service]
Type=simple
LimitNOFILE=10000
User=steam
Group=steam
WorkingDirectory=/home/steam/.steam/SteamApps/common/ARK Survival Ascended Dedicated Server/ShooterGame/Binaries/Win64
Environment=XDG_RUNTIME_DIR=/run/user/0
Environment="STEAM_COMPAT_CLIENT_INSTALL_PATH=/home/steam/.steam"
Environment="STEAM_COMPAT_DATA_PATH=/home/steam/.steam/SteamApps/compatdata/2430930"
ExecStart=/home/steam/.steam/compatibilitytools.d/GE-Proton8-21/proton run ArkAscendedServer.exe TheIsland_WP?listen
Restart=on-failure
RestartSec=20s
[Install]
WantedBy=multi-user.target
編集作業はコマンドラインで行います。再度Tera TermでSSH接続してください。
以下の手順でマップ名IDを書き換えていきます。
まず、ASAサーバーを一度停止します。
systemctl stop ark-island
以下のコマンドで起動スクリプトを編集します。
vi /etc/systemd/system/ark-island.service
13行目付近にあるExecStart
に設定されているTheIsland_WP
がマップIDです。
この部分を変更したいマップIDに書き換えましょう。今回はScorchedEarth_WP
に変更してみます。
キーボードの「i」を押して、編集モードにしてください。
TheIsland_WP
の部分をScorchedEarth_WP
に変更します。
マップIDの一覧は以下の通りです。
Map | マップID |
---|---|
The Island | TheIsland_WP |
The Center | TheCenter_WP |
Scorched Earth | ScorchedEarth_WP |
「esc」キーを押して、「:wq」を入力、「Enter」を押すと設定が保存されます。
起動ファイルを書き換えたので、一度リロードさせます。
systemctl daemon-reload
サーバーを再度起動します。
systemctl start ark-island
これでマップの変更が完了しました。
サーバー運用する上で重要なファイル一覧
非公式サーバーを運用する上でよく編集するファイルやチェックするファイルは以下の5つのファイルです。
内容 | |
---|---|
/home/steam/island-GameUserSettings.ini | ゲーム環境の設定ファイル |
/home/steam/island-Game.ini | ゲーム環境の設定ファイル |
ShooterGame/Saved/SavedArks/TheIsland_WP | アイランドのセーブデータ |
ShooterGame/Saved/SavedArks/xxxxxx.arkprofile | セーブデータ内にあるキャラクターデータ |
/home/steam/island-ShooterGame.log | ゲームサーバーの出力ログ |
立てたサーバーに接続できない場合
立てたサーバーにASAから接続できない場合の対処方法を紹介します。
状況別トラブルシューティング
サーバーのセットアップが完了していない
サーバーを立てた直後はセットアップに時間がかかっており、サーバー検索画面にヒットしない場合があります。
しばらく待機した後に再度「更新」をクリックしてみてください。
サーバーが停止している
サーバーが停止しているか確認してみてください。
Xserver VPSを使用している方はVPS管理画面の右上から「起動」状態になっているか確認します。
VPS自体は起動していても、サーバーのシステムが落ちている場合があります。
TeraTerm等でSSH接続して起動状態を確認することができます。
以下のコマンドを実行してください。
systemctl status ark-island
「ark-island.service」のActive
項目がinactive
になっている場合、サーバーが起動されていません。
以下のコマンドを実行して起動させましょう。
systemctl start ark-island
再度、起動状態を確認してみましょう。
systemctl status ark-island
Active
項目がactive (running)
になっていればサーバーが無事に起動しています。
ASAのサーバー検索から「更新」をクリックして確認してください。
それでもActive
項目がinactive
になっている場合、なんらかの原因で起動途中でクラッシュしている可能性があります。
「サーバーのスペックが低くクラッシュしている」もしくは「サーバー環境設定ファイルに不備がある」を確認してみましょう。
サーバーブラウジングの絞り込みが間違っている
ASAのサーバー検索画面で「非公式」タブや「パスワードありのサーバーを表示」、「プレイヤーサーバーを表示」にチェックに間違いがないか確認してみてください。
ポートが解放されていない
ポートが解放されていないとサーバー検索画面に表示されません。
Xserver VPSの場合「パケットフィルター設定」でポートの解放ができます。
以下のポートが解放されているか確認してみてください。
ポート | プロトコル | 使用用途 |
---|---|---|
22 | TCP | 専用サーバーにSSH接続する |
7777 | UDP | ゲームクライアントポート |
7778 | UDP | Raw Socket(常にクライアントポート+1) |
27015 | UDP | サーバーブラウザに使われます |
27020 | TCP | RCON用ポート(任意) |
サーバーのスペック低くクラッシュしている
サーバーのスペックが低いと起動中にクラッシュしてしまうことがあります。
以下のコマンドでサーバーの起動状態を確認してみてください。
systemctl status ark-island
Active
項目がinactive
になっている場合、その可能性があります。
ログを見て、さらに詳しく見てみましょう。以下のコマンドを実行します。
journalctl -u ark-island.service --since "1 hour ago"
以下のように「 ark-island.service: Succeeded.」と表示され、起動が成功したにも関わらず、直後に「Reboot」(再起動されている)と表示されている場合は、サーバーのスペックが不足している可能性があります。
-- Logs begin at Thu 2022-10-13 11:37:48 JST, end at Sun 2024-08-25 19:25:45 JST. --
Aug 25 18:34:20 x162-43-16-41 systemd[1]: Started ARK Survival Ascended Dedicated Server (Island).
Aug 25 18:34:20 x162-43-16-41 proton[889]: esync: up and running.
Aug 25 18:34:20 x162-43-16-41 proton[889]: wine: RLIMIT_NICE is <= 20, unable to use setpriority safely
Aug 25 18:35:34 x162-43-16-41 systemd[1]: ark-island.service: Succeeded.
-- Reboot --
Aug 25 18:48:57 x162-43-16-41 systemd[1]: Started ARK Survival Ascended Dedicated Server (Island).
Aug 25 18:48:58 x162-43-16-41 proton[964]: esync: up and running.
Aug 25 18:48:58 x162-43-16-41 proton[964]: wine: RLIMIT_NICE is <=20, unable to use setpriority safely
Aug 25 18:50:02 x162-43-16-41 systemd[1]: ark-island.service: Succeeded.
VPSのプランを上げるか「サーバーのスペックが不足している場合の対処法」に従って、仮想メモリの追加をしてみてください。
サーバー環境設定ファイルに不備がある
サーバー環境設定ファイルを編集した場合、なんらか不備があり、サーバーの起動に失敗している場合があります。
環境設定の各オプションは記述するセクションが決まっています。
正しい記述箇所に設定されているか確認してみてください。
トラブルが発生した時はログを確認しよう
なんらかのトラブルが起きたときはログを見ると原因が特定しやすくなります。
今回の手順でサーバーを立てた方は以下のコマンドでログの中身を確認することができます。
journalctl -u ark-island.service --since "1 hour ago"
ログが確認できれば、その内容をChatGPTに聞いてみたり、Google検索してみると解決できることがあります。
サーバーのスペックが不足している場合の対処法
ARK:Survival Ascendedの非公式サーバーを立てるにはハイスペックなサーバー環境が必要となります。
VPSを借りるとしてもメモリ16GBは必要でしょう。メモリ8GBではサーバー起動中にクラッシュする可能性があります。
とはいえ、メモリ16GBではコストもそれなりにかかってきます。
こちらの章では、仮想メモリを使ってサーバーのリソースを最適化させる方法をご紹介します。
仮想メモリの追加
メモリ容量が不足しているときにSSDの一部を仮想的にメモリとすることで、メモリ不足によりパフォーマンスの低下を改善することができます。
設定はコマンドラインで行いますので、Tera Term等のツールでSSH接続してください。
以下のコマンドを順に実行していきます。
ASAサーバーが起動中の場合は一度落とします。
systemctl stop ark-island
仮想メモリとしてSSD上に一時的に作成されるファイルをスワップファイルといいます。
Xserver VPSでは、すでのスワップファイルの設定がされていますので、一度無効化しておきます。
swapoff /swapfile
スワップファイルを新規作成します。
fallocate -l 30G /swapfile
スワップファイルのパーミッションを変更します。
chmod 600 /swapfile
作成したスワップファイルを初期化します。
mkswap /swapfile
再度スワップファイルを有効化します。
swapon /swapfile
これで仮想メモリの設定は完了です。
メモリが不足していて動作が重いと感じたら、ぜひやってみてください。
ASA非公式サーバーに関するよくある質問
- ARK:Survival AscendedとARK:Survival Evolvedの違いは?
-
ASAは旧作ASEよりもさらにグラフィックが美しくなったことに加え、機能面でも便利な機能がたくさんついかされています。
ただ、残念ながらARK:Survival EvolvedのデータをARK:Survival Ascendedに引き継ぐことはできません。
新しく追加された機能や新生物の詳しい情報は以下のサイトが参考になります。
- 無料で非公式サーバーを立てることはできる?
-
記事中でも解説しましたが、ご自身のPCにASAより配布されている専用サーバーの構築パッケージをインストールすることで無料で非公式サーバーを立てることができます。
無料レンタルサーバーは今のところないようです。
- 非公式サーバーでPS5やXboxとクロスプレイできる?
-
非公式サーバーでもPS5やXboxとクロスプレイすることができます。ただ、ASAのサーバー内にあるサービスファイルに起動設定を追加する必要があり、やや専門的な知識が必要になります。
- 非公式サーバーにMODを入れる方法は?
-
ASAを起動しメインメニューの「mods list」から好きなMODを追加することができます。
まとめ
今回はARK:Survival Evolvedのリメイク版ARK:Survival Ascendedの非公式サーバーの立て方を解説しました。
旧作よりもさらに美しくなったグラフィックと遊びやすくなった追加機能でみなさんの期待値もかなり高くなっていると思います。
非公式サーバーを立てた気心の知れた仲間とのんびりARKライフを楽しむのも醍醐味ですよね。今回の記事が少しでもみなさんの参考になれば幸いです。