レンタルサーバーの転送量とは?
webページには、HTMLファイル、画像ファイル、音声ファイル、動画ファイルなどのデータが含まれており、それらはすべてサーバーに格納されています。
閲覧者がwebページにアクセスする際、ページを表示させるためのリクエストがサーバーに送られ、サーバーはそれに対して閲覧者のデバイスにwebページのデータを送りします。
このようなページの閲覧者とサーバーのやりとりに生じるデータを送信量を転送量といいます。
上記のような閲覧者とサーバーのやりとりの他に、FTPでのファイルのアップロード、ダウンロードやメールサーバーを通してのメールの送受信も転送量に含まれます。
一度にたくさんのユーザーがwebページにアクセスすると、サーバーへのリクエストもその分増えるため、転送量が増加します。
レンタルサーバーは、サーバーへの負荷をコントロールするため、1日の転送量に上限を設定されているところがほとんどです。その上限を超えるとwebサイトの表示が遅くなったり、場合によってはアクセスができなくなります。
レンタルサーバーを利用してWebサイトを構築する際、レンタルサーバーの転送量を確認しておきましょう。レンタルサーバーに設定されている転送量の上限を超えると、Webサイトへのアクセスが遅延したり、アクセスが一時的にできなくなるというこ[…]
エックスサーバーの転送量の上限
上述でほとんどのレンタルサーバーで1日の転送量に上限を設けていると書きましたが、エックスサーバー には具体的な上限はありません。
各プランに上限となる転送量の目安が用意されていますので、それを目安にプランを選択すると良いでしょう。
プラン | スタンダード | プレミアム | ビジネス |
---|---|---|---|
転送量の目安 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
エックスサーバーの転送量の制限はどれくらいでかかるのか
エックスサーバーの転送量には上限はなく、あくまで目安があるだけですが、目安と言われてもどれくらい問題ないのかはっきりとしません。
公式サイトには下記にように記述されています。
データ転送量の課金はありませんが、ネットワークやサーバーに対して過大な負荷が掛かる場合には、制限を行う場合があります。
各プランの転送量の目安数値は下記の通りです。目安数値を恒常的に上回る際は、ご利用プランの変更をお願いする場合があります。
また、目安数値を大きく上回る転送量が発生する際には、速度制限などの制限を実施する場合があります。https://www.xserver.ne.jp/support/faq/faq_service_server.php
「目安を”恒常的”に上回る際」とありますので、SNS等で一時的にバズった際のアクセス集中は問題ないようです。
何日も連続で目安の転送量を大きく超過した場合は、アクセスの速度制限やプラン変更を催促されるみたいですね。
また、1つのエックスサーバー契約をマルチドメインで複数のwebサイトを運営している場合、それぞれのwebサイトの転送量の合計が制限の目安になります。
転送量の制限がかかるページビューの目安
今閲覧しているこのページの容量は1.4MBです。画像は何枚か使用していますが、テキスト量は多くはありません。比較的平均的な容量ではないでしょうか。
エックスサーバーのスタンダードプランは現在は転送量制限が無制限となっていますが、以前は600GB/日が転送量の目安でした。
そのことから、少なくとも
600GB(60,0000MB)÷1.4MB =428,571PV/日
までは問題ないという計算になります。
もちろん、転送量に含まれるデータ量はwebページのデータだけではなく、メールの送受信なども含まれますので概算になりますが、かなり余裕のある転送量だと思います。
恒常的にこのPVを超えるwebサイトはかなり大規模なwebサイトです。多くの場合、転送量に関してはスタンダードプランでも問題ないでしょう。
エックスサーバーにあるサイトの転送量を確認する方法
エックスサーバーには、設置しているサイトごとに転送量を確認する機能が用意されています。
アクセス解析の設定
「サーバーパネル」>「アクセス解析」メニューにある「アクセス統計」をクリックしてください。
「ドメイン選択画面」にて、アクセス解析をしたいドメインを選択します。
「アクセス解析設定」画面の「アクセス解析追加」タブを開きます。サブドメインで公開指定しているwebサイトがあれば、サイトを選択して「追加する」をクリックしてください。
これでアクセス解析の設定が完了です。その日の解析データが取得されますので、翌日移行確認してみましょう。
転送量の確認
設定したアクセス解析を確認します。設定した際と同じ「アクセス解析」の「ドメイン選択画面」で確認したいドメインを選択します。
「アクセス解析設定」画面の「アクセス解析一覧」タブを開き、「管理画面」をクリックしてください。
転送量以外にもページビューや訪問回数なども確認することができます。
転送量の確認は、メイン画面の「転送量」タブを開くと確認することができます。グラフに表示されている転送量の単位はMBです。
今回の事例ではページビューの最大値が1984PV/日に対して、転送量が966.4MB/日なので、スタンダードプランでも転送量にかなりの余裕があります。
まとめ
エックスサーバーでは、比較余裕を持った転送量の目安が設定されていることがわかりました。大規模なWebサイトやアクセス速度の低下が収益に直接影響を与えるメディア事業やEC事業では、グレードの高いプランを選ぶべきでしょうが、多くの方はスタンダードプランの転送量でも十分問題なく運用できると思います。