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Difyの無料プランは業務利用でも十分？
AIツールの業務導入を検討している企業や個人の方にとって、コストをかけずにどこまで活用できるのか気になるところだと思います。
結論から申し上げると、Difyの無料プランでも個人利用や小規模な業務効率化であれば十分に活用できます。
月間200クレジットのメッセージ処理、5つのアプリケーション作成、50MBのナレッジベースなど、基本的なAIアプリ開発に必要な機能が揃っています。
本記事では、Difyの無料プランでできることとできないことを詳しく整理し、制限に達した場合の代替案も併せて解説します。ぜひ参考にしてください。
Difyとは？
Difyは、プログラミング知識がなくてもAIアプリケーションを開発できるノーコードプラットフォームです。
OpenAIのGPTやAnthropicのClaudeといった大規模言語モデル（LLM）を活用して、チャットボット、ワークフロー自動化、RAG（Retrieval-Augmented Generation）システムなどを簡単に構築できます。
ドラッグ&ドロップの直感的な操作で実装できる点が大きな特徴の1つで、従来であれば高度な専門知識が必要だったAIアプリ開発が、非エンジニアでも手軽に取り組めるようになっています。
クラウド（SaaS）版とセルフホスト版
Difyには2つの利用形態があります。
クラウド版はDifyが提供するサーバー上でサービスを利用する形態で、すぐに始められる手軽さが魅力です。
一方、セルフホスト版はDockerを使って自分のサーバーにDifyを構築する形態で、データの完全な管理やカスタマイズが可能になります。
料金プランは、無料のSandboxプランから始まり、個人向けのProfessionalプラン（月額 59 ドル）、チーム向けのTeamプラン（月額 159 ドル）、大企業向けのEnterpriseプランまで用意されています。
Difyの無料プランでできること
Difyの無料プラン（Sandboxプラン）の主な制限内容は以下の通りです。
| 項目 | 制限内容 |
|---|---|
| アプリケーション作成数 | 5個まで |
| メッセージクレジット（AIとの会話回数） | 毎月200クレジット |
| ナレッジベース（AIに学習させる文書）のドキュメント数 | 50個まで |
| ナレッジベースのストレージ容量 | 50MB |
| チームメンバー | 1人（作成者のみ） |
| ワークフロー（自動化処理）機能 | 利用可能 |
| LLM連携 | OpenAI、Anthropic、Google等 |
メッセージクレジットはAIとのやり取り1回につき消費されるポイントです。
1クレジット＝約1000文字の処理に相当し、月200クレジットで約20万文字分のAI応答が可能です。ビジネス文書の要約や質疑応答なら月50〜100回程度利用できます。
ナレッジベースはAIに事前学習させる文書データベースのことです。50MBでPDFファイル約50個を格納でき、会社の基本情報や製品マニュアルをAIに覚えさせることができます。
ワークフローは複数の処理を自動化する機能で、「文書を受け取る → 要約する → メール送信」といった一連の作業を自動実行できます。
Difyの無料プランではできないこと
無料プランには以下の制限があり、これらの機能が必要な場合は有料プランへのアップグレードが必要です。
| 制限項目 | 無料プラン | 有料プラン |
|---|---|---|
| チームメンバー | 1人のみ | 複数人での協業可能 |
| ナレッジベース | 1つまで | 複数のナレッジベース作成 |
| SSO（シングルサインオン） | 利用不可 | Google、Microsoft等でのログイン |
| データ監査ログ | 1ヶ月分のみ | 長期間の利用履歴確認 |
| サポート | コミュニティサポートのみ | 優先的な技術サポート |
複数人でAIアプリを開発・運用したい場合は、必然的に有料プランが必要になります。また、企業利用で重要なSSO機能や詳細な監査ログも無料プランでは利用できません。
ナレッジベースが1つまでという制限も、用途によっては課題となります。
例えば、「製品情報用」「社内規程用」「顧客対応用」といった複数の知識ベースを分けて管理したい場合、無料プランでは対応できません。
ただし、個人利用や小規模な検証目的であれば、これらの制限はそれほど問題になりません。まずは無料プランで基本機能を試してから、必要に応じてアップグレードを検討するのよいかもしれません。
Difyの無料プランの制限内容
無料プランの各制限について、実際の使用感や対処法を含めて詳しく解説します。特にメッセージクレジットの消費メカニズムを正確に理解できるよう説明します。
メッセージクレジット制限とは
メッセージクレジットはAIへのAPIリクエスト（メッセージ送信）1回ごとに消費される仕組みです。
単純に「1クレジット＝ 1回の対話」ではなく、リクエストの内容量（入力・出力トークン数）や利用するAIモデルによって複雑に消費量が計算されます。
利用するAIモデルによってクレジット消費率は大きく異なります。
GPT-4oやClaude 3.5 Sonnetといった高性能モデルは消費率が高く、GPT-4o miniやGemini 1.5 Flashなどの軽量モデルは消費率が低めです。
また、同じモデルでも入力テキストが長い場合や、画像を含むリクエストの場合は消費量が増加します。
実際の利用量で考えると、短い質問（「おはよう」など）で 1クレジット程度、一般的なビジネス質問（「この契約書の要点をまとめて」など）で2〜5クレジット、長文の文書要約で5〜15クレジット程度消費します。
制限に達した場合、翌月まで待つが有料プランにアップグレードする、もしくはセルフホスト版を検討しましょう。
ナレッジベース制限の実際の影響
50MBのストレージ制限は、一般的な使用では十分です。
テキストファイルなら数千ページ、PDFファイルなら50〜100個程度を格納できます。ただし、画像が多い資料や動画ファイルは容量を大きく消費するため注意が必要です。
効率的なデータ管理のコツは、重要な情報を優先して登録することです。古い資料や使用頻度の低いファイルは定期的に削除し、常に最新で必要な情報のみを維持しましょう。
チームメンバー制限について
無料プランでは作成者1人のみが利用できるため、複数人での共同作業はできません。これは個人の学習や検証には問題ありませんが、企業での本格運用では大きな制約となります。
無料プランで実際に作れるアプリの事例
無料プランの制限内で構築できる実用的なAIアプリケーションを3つ紹介し、それぞれの設定手順を具体的に説明します。
社内FAQチャットボット
社内のFAQ（よくある質問）に答えるチャットボットは実用的な活用例の一つです。人事制度、経費精算、ITサポートなどの質問に自動回答できます。
設定手順
- FAQ集や社内マニュアルを PDF 形式でナレッジベースに登録
- チャットボットテンプレートを選択
- プロンプトに「丁寧で正確な回答を心がけ、不明な点は担当者への問い合わせを促してください」のようなチャットボットの振る舞いを設定
実際の動作では、「有給休暇の申請方法は？」という質問に対して、登録された就業規則から該当箇所を参照し、手順を分かりやすく説明してくれます。
文書要約アシスタント
契約書、会議資料、レポートなどの長文を効率的に要約するアプリも簡単に作成できます。忙しいビジネスパーソンの時間短縮につながります。
設定手順
- アプリテンプレートから「文書要約」を選択
- プロンプトに「重要なポイントを3つに絞って要約し、リスク事項があれば別途明記してください」のようなチャットボットの振る舞いを設定
- PDFファイルをアップロードして要約を実行
1つの文書要約で5〜10クレジット程度消費するため、月に20〜40件程度の要約作業が可能です。これまで 1時間かかっていた資料の読み込みが数分で完了するため、業務効率の向上が期待できます。
簡単な顧客対応ボット
製品の基本的な問い合わせに対応する顧客サポートボットも構築できます。営業時間外の対応や、初歩的な質問の自動回答により、サポート業務を効率化できます。
設定手順
- 製品カタログ、使用方法、トラブルシューティングガイドをナレッジベースに登録
- チャットボットテンプレートを選択
- プロンプトに「親しみやすく、解決に導く回答を心がけてください。複雑な問題は担当者への連絡を案内してください」のようなチャットボットの振る舞いを設定
- アプリを公開して顧客向けに共有
Difyで使える無料・無料枠ありの日本語対応LLM
Difyの無料プランでも、複数のAIモデルを活用してコストを抑えた運用が可能です。特に日本語に対応した無料・無料枠ありのモデルを紹介します。
Google Gemini
Gemini 1.5 Flashは月間150万トークンまで無料で利用できる、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。日本語での応答品質も高く、一般的なビジネス用途でも対応可能です。
APIキーの取得はGoogle AI Studioから行えます。アカウント作成後、「Get API Key」をクリックして生成されたキーをDifyのモデルプロバイダー設定に登録するだけです。
レスポンス速度も速く、リアルタイムなチャット対応に適しています。
Anthropic Claude
Claude 3.5 Sonnetは新規アカウントで月間5ドル分の無料クレジットが提供されます。
高精度な日本語理解と自然な文章生成能力で、複雑な業務文書の処理でも対応可能です。
ビジネス用途では契約書の要約や、専門的な質疑応答において他モデルを上回る品質を提供することが多く、重要な業務での利用に適しています。
無料クレジット消費後は従量課金となりますが、高品質な応答が必要な場面での利用価値は高いでしょう。
OpenAI GPT-4o mini
従量課金制ですが、入力1Mトークンあたり0.15ドルと低コストで利用できます。
GPT-4 の軽量版として、基本的な日本語処理には十分な性能を持ちながら、コストを抑えられます。
大量の文書処理や頻繁な利用が必要な場合に、予算を気にせず活用できる選択肢です。
Cohere Command
無料トライアル期間が設けられており、多言語対応（日本語含む）でエンタープライズ向け機能も充実しています。特に検索機能との連携に優れており、RAGシステムの構築に適したモデルです。
用途に応じてこれらのモデルを使い分けることで、Difyの無料プラン内でも高品質なAIアプリケーションを構築できます。
無料プランで業務利用する際のコツと注意点
無料プランを業務で活用する際の実践的なノウハウを、効率的な利用方法・セキュリティ面の考慮事項・運用時のベストプラクティスの3つの観点から解説します。
効率的な利用方法
メッセージクレジットを節約するコツは、プロンプトの最適化です。
曖昧な質問ではなく、「3 つのポイントに絞って要約」「200 文字以内で回答」といった具体的な指示により、無駄なやり取りを減らせます。
また、よく使う質問はテンプレート化して再利用することで、一貫した品質を保ちながらクレジット消費を抑制できます。
ナレッジベースの最適化では、重要度の高い情報を優先的に登録しましょう。
古い資料や重複する内容は定期的に整理し、常に最新で必要な情報のみを維持することが重要です。
また、画像や図表が多いファイルは容量を大きく消費するため、テキスト中心の資料に変換することをおすすめします。
プロンプトの工夫による精度向上では、「あなたは経験豊富な ○○ の専門家です」といった役割設定や、「不明な点は推測せず、『情報が不足しています』と回答してください」といった制約条件を明記することで、より適切な応答を得られます。
セキュリティ面での考慮事項
データの取り扱いでは、機密情報をナレッジベースに登録する際は十分注意が必要です。
個人情報、顧客データ、企業の機密事項は、必要最小限に留めるか、匿名化処理を施してから利用しましょう。
クラウド利用時の注意点として、Difyのサーバーは海外に設置されているため、データの国外持ち出しに関する社内規程がある場合は事前確認が必要です。
また、利用ログは適切に管理し、定期的にアクセス状況を確認することをおすすめします。
運用時のベストプラクティス
定期的なメンテナンスでは、月末にクレジット使用量を確認し、翌月の利用計画を立てることが重要です。
また、ナレッジベースの内容更新や、プロンプトの改善も定期的に実施しましょう。
効果測定の方法として、AIアプリ導入前後での業務時間の変化、質問対応の正確性、ユーザー満足度などを数値化して記録することで、継続的な改善につなげられます。
有料プランへのアップグレード判断基準
有料プランの特徴と、どのような場合にアップグレードが必要になるかの判断基準を明確に示します。ProfessionalプランとTeamプランの違いも詳しく説明します。
Professional プラン（月額59ドル）の特徴
Professionalプランでは無制限のメッセージクレジットが主な特徴です。
月200クレジットの制限がなくなるため、大量の文書処理や頻繁なAI利用が可能になります。また、複数のナレッジベースを作成できるため、用途別に知識を分けて管理できます。
チームメンバーは5人まで追加でき、小規模チームでの協業が実現します。データ保持期間も延長され、より詳細な利用履歴を確認できるため、業務での本格活用に適しています。
Team プラン（月額 159 ドル）の特徴
Team プランでは10人までのチームメンバーが利用でき、中規模な組織での運用に対応します。高度なセキュリティ機能として、SSO（Google、Microsoft、SAML 対応）や詳細なアクセス制御が利用可能になります。
優先サポートにより、技術的な問題が発生した際の迅速な対応を受けられます。また、監査ログの長期保存により、コンプライアンス要件の厳しい企業での利用にも対応できます。
アップグレードが必要なケース
チーム利用が必要な場合は、Professionalプラン以上が必須です。複数人でのアプリ開発・運用、知識の共有、作業の分担などを行う際は、無料プランでは対応できません。
大量のメッセージ処理が必要な場合も同様です。月200クレジットを超える利用（月間 100 回以上の AI 対話）が継続的に発生する場合は、Professionalプランへのアップグレードを検討しましょう。
複数のナレッジベースが必要な場合、例えば「製品情報」「社内規程」「顧客対応」といった異なる用途で知識ベースを分けたい時は、Professionalプラン以上が必要になります。
企業のセキュリティ要件としてSSOや詳細な監査ログが必要な場合は、Teamプラン以上を選択する必要があります。
特に上場企業や規制業界では、これらの機能が必須要件となることが多いでしょう。
無料プランで足りない場合の代替案
セルフホスト版のDifyを利用すれば、クラウド版の無料プランや有料プランの制限を回避することができます。
この章では、比較的コストを抑えながらデプロイできるVPSにセルフホスト版のDifyを構築する方法とそのコスト削減効果を紹介します。
セルフホスト版に切り替える
Difyのセルフホスト版はDockerを使って自分のサーバーに構築する方式で、Difyソフトウェア自体の利用は無料です。
クラウド版の制限（メッセージクレジット、アプリ数、チームメンバー数など）がすべて撤廃され、サーバーのスペック次第で無制限に活用可能です。
データの完全な管理もメリットの一つです。
すべての情報が自社管理下のサーバーに保存されるため、機密性の高い業務でも安心して利用できます。
また、ソースコードが公開されているため、必要に応じて機能をカスタマイズできる自由度も魅力的です。
XServer VPSを使ったセルフホスト版Difyの構築方法
XServer VPSなら月額1,150 円（4GB プラン）からDifyをインストールすることが可能で、クラウド版のProfessionalプラン（月額59ドル ≒ 約9,000円）と比較してコストを削減できます。
セットアップ手順は以下の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひ見てみてください。
Difyの無料プランの始め方
Difyを初めて利用する方向けに、アカウント作成から最初のアプリ公開まで、実際の画面操作に沿った具体的な手順を説明します。
まず、https://dify.ai/jp にアクセスし、画面右上の「始める」ボタンをクリックします。
登録方法は、メールアドレス、Googleアカウント、GitHubアカウントの3つから選択できます。
メール認証の場合は、メールアドレスを入力して「コードで続行」をクリックし、受信したログインコードを入力すれば認証完了です。
ログイン後、Difyの管理画面が英語表示の場合は、右上のユーザーアイコンマーク → Settings → Language → Display Language で日本語に変更できます。
初回ログイン時に自動的にワークスペースが作成され、あなたが管理者となります。
Difyの最大の魅力は、プログラミング知識がなくても、ドラッグ&ドロップのUIとプロンプト記述だけで AIアプリケーションを構築できる点です。
アプリ作成を開始するには、ワークスペース内の「アプリを作成する」にあるボタンをクリックします。
「最初から作成する」と「テンプレートから作成する」、「DSLファイルをインポート」の3パターンの作成方法がありますが、基本的に「最初から作成」で問題ありません。
既に作りたいアプリの仕様が決まっており、テンプレートが提供されている場合は、「テンプレートから作成」でも問題ありません。
既存のDifyアプリ設定をエクスポートしたDSLファイルを読み込んで複製する方法です。
DSL（Domain Specific Language）ファイルは、Difyアプリの設定情報（プロンプト、ワークフロー、AI モデル設定など）をすべて含んだYAML 形式のファイルです。
他の開発者が作成したアプリや、自分が以前作成したアプリの設定を簡単に再利用できるため、チーム開発や複数環境での展開に非常に便利な機能です。
続いて、アプリタイプを選択して、アプリ名と簡単なアプリの説明を記入します。アプリタイプの違いについては以下の表を参照してください。
| アプリタイプ | 特徴 | 適用ケース | 開発難易度 |
|---|---|---|---|
| チャットボット | シンプルな一問一答形式のチャット | カスタマーサポート、FAQ 対応 | ★☆☆ |
| チャットフロー | ビジュアルノードによるフロー制御 | 複雑な会話フロー、分岐処理 | ★★☆ |
| ワークフロー | 入出力処理に特化したバッチ処理 | 文書解析、データ変換、API 連携 | ★★★ |
| エージェント | AI が自律的にツール選択・実行 | 複雑なタスク自動化、推論処理 | ★★★ |
| テキストジェネレーター | 単発のテキスト生成に特化 | 記事作成、メール作成、要約 | ★☆☆ |
アプリが作成できたら、プロンプトの編集、AIモデルの選択、出力形式の設定を行います。
設定完了後はプレビュー機能で動作確認を行い、期待通りの応答が得られたら、公開設定を行って実際の利用を開始できます。
よくある質問と回答
Difyは日本語に対応していますか？
はい、インターフェースは日本語に対応しており、設定から言語を変更できます。
AIの応答品質についても、OpenAI GPT、Google Gemini、Anthropic Claudeなどの主要モデルは高い日本語処理能力を持っています。
ただし、複雑な日本語の文脈理解では、モデルによって精度に差があるため、用途に応じた選択が重要です。
無料プランで商用利用は可能ですか？
Difyの利用規約では、無料プランでも商用利用が認められています。
ただし、月200クレジットという制限があるため、大規模な商用利用は現実的ではありません。
本格的なビジネス利用を検討する場合は、有料プランまたはセルフホスト版の導入をおすすめします。
DifyのクレジットとOpenAIの料金はどう関係していますか？
Difyのクレジットは独自の単位で、OpenAIの料金とは別に設定されています。
無料プランでは月200クレジットが提供されますが、OpenAIなどのLLMプロバイダーのAPI料金は別途発生します。
コスト管理では、各プロバイダーの利用量を定期的に確認し、予算に応じてモデルを使い分けることが重要です。
アップロードしたデータはどこに保存されますか？
クラウド版では、データはDifyが管理するサーバー（主に海外）に保存されます。
機密性の高い情報を扱う場合は、データの取り扱いに十分注意し、必要に応じてセルフホスト版の利用を検討してください。
セルフホスト版なら、すべてのデータを自社管理下に置くことができます。セキュリティ対策として、定期的なバックアップや適切なアクセス制御の実施も重要です。
まとめ：Difyの無料プランは個人・小規模チームには十分
無料プランの適用範囲の再確認
Difyの無料プランは、個人利用や小規模な業務効率化には十分な機能を提供しています。
月間200クレジット、5つのアプリケーション、50MBのナレッジベースという制限の中でも、社内FAQボット、文書要約アシスタント、簡単な顧客対応ボットなど、実用的な AIアプリケーションを構築できます。
特に学習や検証用途では、無料プランの制限はほとんど問題になりません。AIアプリ開発の基本を理解し、効果を確認するには十分な環境が整っています。
今後の展開への提案
まずは無料プランでDifyの基本機能を試し、業務での効果を確認することをおすすめします。
Google GeminiやAnthropic Claudeの無料枠を活用すれば、コストを抑えながら高品質なAIアプリケーションを体験できるでしょう。
チーム利用や大量処理が必要になった場合は、有料プランへのアップグレードを検討してください。
一方、技術リソースがある組織では、XServer VPSを活用したセルフホスト版の導入により、クラウド版よりもコスト削減が可能です。
段階的なスケールアップ戦略として、「無料プランで検証 → 効果確認後に有料プランまたはセルフホストに移行 → 本格運用」という流れが現実的です。
Difyは柔軟な選択肢を提供しているため、組織の成長に合わせて最適な利用形態を選択できます。AI活用の第一歩として、ぜひ無料プランから始めてみてください。
