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2026年11月公開:実際にXServer VPSクラウド(4GBプラン)を契約し、申し込みからSSH接続・自動バックアップの復元操作までを検証したうえで執筆しています。料金はすべて2026年11月時点の税込表記です。
「VPSを借りたいけれど、データベースの分離や複数台構成まで考えると、AWSのようなクラウドは大げさすぎる」と感じていませんか?
本記事では、エックスサーバー社のクラウド型VPS「XServer VPSクラウド」を実際に契約し、料金・機能・使い勝手を検証した結果を紹介します。
結論:VPSの手軽さのまま、DBサーバーの分離・複数台構成・ロードバランサーまで拡張できるのがXServer VPSクラウドです。4GBプランが月額2,068円~(税込・12ヶ月契約時の換算額)で、1日1回・最大7日分の自動バックアップが無料標準。実際に申し込みからSSH接続・バックアップ復元まで検証して、構築直後のUbuntu 24.04はメモリ使用約510MB(3.8GB中)と軽快に動作しました。セルフホストアプリや開発環境の受け皿としておすすめできるサービスです。
XServer VPSクラウドとは
XServer VPSクラウドは、エックスサーバー株式会社が提供するクラウド型のVPSサービスです。
従来のVPSのように1台を単体で借りるだけでなく、DBサーバー・NFS・L4ロードバランサーといった周辺サービスを同じプライベートネットワーク上に追加して、必要に応じて複数台構成へ拡張していけるのが特徴です。
- 自動バックアップが標準:1日1回・最大7日分を追加料金なしで自動保存
- セットアップスクリプト:DockerやWordPressなどの環境構築をサーバー作成時に自動化
- おまとめ自動セットアップ:用途を選ぶと複数台構成を自動で提案・構築
- プライベートネットワーク:VPS・DBサーバー・NFS間を内部ネットワークで接続
- SLA(品質保証制度):8GB以上のプランが対象
XServer VPSとの違い
同社の「XServer VPS」が1台のVPSを安く借りるためのサービスであるのに対し、XServer VPSクラウドは複数のサーバーやサービスを組み合わせた構成を、1つのコントロールパネルで管理することを前提に設計されています。
具体的には、次のような点が異なります。
- 1日1回の自動バックアップ(最大7日分)が標準で付属する
- マネージド型のDBサーバー(MariaDB / PostgreSQL)を後から追加できる
- NFS(共有ストレージ)やL4ロードバランサーで複数台構成を組める
- プライベートネットワークを自分で設計できる(追加ネットワークの作成が可能)
「1台で完結する用途ならXServer VPS、データベースの分離や冗長化まで見据えるならXServer VPSクラウド」という使い分けがわかりやすいでしょう。
プランと料金(2026年11月時点)
VPSのプランはメモリ4GBから128GBまでの6種類です。ディスク容量は2種類から選択でき、以下は最小ディスク構成の月額です。
| プラン | vCPU | NVMe SSD(選択可) | 月額(12ヶ月契約時換算) | 月額(1ヶ月契約) |
| 4GB | 4コア | 50GB / 200GB | 2,068円~ | 2,480円~ |
|---|---|---|---|---|
| 8GB | 8コア | 100GB / 400GB | 3,784円~ | 4,540円~ |
| 16GB | 12コア | 100GB / 800GB | 8,167円~ | 9,801円~ |
| 32GB | 18コア | 100GB / 1,600GB | 20,475円~ | 24,570円~ |
| 64GB | 32コア | 100GB / 2,400GB | 40,950円~ | 49,140円~ |
| 128GB | 48コア | 100GB / 3,200GB | 81,900円~ | 98,280円~ |
実際の申し込み画面では、4GBプランでディスクを200GBに増やした場合の月額は3,100円(税込・12ヶ月契約時)と表示されました。データ量に応じてディスクだけ増やせるのは柔軟です。
オプションサービスの料金
DBサーバーなどのオプションサービスは、必要になったタイミングで追加できます。主な料金は以下のとおりです。
| オプション | 月額 | 内容 |
|---|---|---|
| DBサーバー | 1,441円~ | MariaDB 11.4 / PostgreSQLから選択。10GB(メモリ2GB)~1TB(メモリ64GB)の7プラン |
| DB自動バックアップ | 220円 | DBサーバーを1日1回・最大7日分自動バックアップ |
| L4ロードバランサー | 3,300円~ | スタンダード(4,000CPS)/ ハイスペック(6,600円・10,000CPS) |
| NFS | 1,790円~ | 共有ストレージ。30GB~4TBの6プラン(自動バックアップ対象外) |

DBサーバーはインターネットから直接アクセスできない設計で、VPSからプライベートネットワーク経由でのみ接続できます。データベースの操作はphpMyAdmin(MariaDB)/ Adminer(PostgreSQL)から行う、マネージド型のサービスです。
XServer VPSクラウドを実際に契約して検証してみた(2026年11月実測)
ここからは、実際に4GBプラン(NVMe SSD 50GB・Ubuntu 24.04)を契約して検証した内容を紹介します。
申し込み・サーバー構築
申し込みは、OSイメージ・プラン・ディスク容量・rootパスワードを選んで進めるだけです。選択中の構成と月額が常に画面下部に表示されるので、料金を確認しながら構成を決められます。

注目したいのが「セットアップスクリプト」です。OSを選ぶと、そのOSで利用できる構築スクリプトが選択肢に表示され、サーバー作成と同時に環境構築まで済ませられます。

Ubuntu 24.04では、Docker・Mattermost・OpenVPN・Redmine・Webmin・WordPress・Zabbixが用意されていました(選択したOS・バージョンにより内容は変わります)。DockerやMattermostが最初から選べるのは、セルフホスト用途にはうれしいポイントです。
コントロールパネルの使い勝手
コントロールパネルは、VPS・DBサーバー・L4ロードバランサー・NFS・プライベートネットワークなどのサービスが左メニューに並ぶ構成で、複数のサーバーをまとめて起動・停止・再起動することもできます。

サーバーの詳細画面では、スペックやIPアドレスの確認に加えて、ネットワーク・リソース・イメージ保存・OS再インストール・バックアップがタブで切り替えられます。プラン欄には「変更」ボタンがあり、後からのプラン変更にも対応しています。

SSH接続してサーバーの中身を確認
rootユーザーでSSH接続し、OSとリソースの状態を確認しました。

構築直後の状態で、Ubuntu 24.04 LTSがメモリ使用約510MB(3.8GB中)、ディスク使用4.1GB(48GB中)と、余計なものが入っていない身軽な構成でした。4GBプランなら、DockerコンテナやWebアプリを動かす余裕が十分にあります。
自動バックアップと復元を試す
XServer VPSクラウドの推しポイントが、1日1回・最大7日分の自動バックアップが追加料金なしの標準機能であることです。契約から数日後にバックアップタブを開くと、実際に3世代分が自動保存されていました。

復元は、一覧から「このバックアップから復元」をクリックして確認するだけのシンプルな操作です。復元すると現在のデータはバックアップ時点の状態に戻るため、実行前の確認メッセージも明確に表示されます。

VPSでバックアップを標準提供するサービスは多くないため、cronでのバックアップ運用を組まずに済むのは、個人のセルフホスト運用では特に大きなメリットです。
プライベートネットワーク
VPS・DBサーバー・NFSは、作成時に既定のプライベートネットワーク「main-network」へ自動で接続されます。VPS同士の内部通信や、VPSからDBサーバーへの接続に追加のネットワーク設定は必要ありません。

追加のプライベートネットワーク(192.168.x.x)も作成できるため、「本番とテスト環境でネットワークを分ける」といった設計も可能です。
おまとめ自動セットアップ
複数台構成を自分で設計するのが難しい場合は、「おまとめ自動セットアップ」が使えます。利用用途を選ぶと、用途に応じた推奨構成が自動で提案される仕組みです。

「Webサイトやアプリを公開したい」を選ぶと、VPS1台+DBサーバー1台をプライベートネットワークで接続する構成が、構成図と合計料金つきで提示されました。ここから「この構成をベースにカスタマイズする」でスペックを調整することもできます。

向いている人・向いていない人
向いている人
- NextcloudやMattermostなどのセルフホストアプリを、バックアップ込みで安心して運用したい方
- WebアプリとDBを分離した、本番らしい構成を月額固定で組みたい方
- 将来の複数台化・冗長化を見据えてVPSを選びたい方
- AWSなどの従量課金クラウドは料金が読めなくて不安な方
向いていない人
- とにかく最安の1台がほしい方(単体利用ならXServer VPSなど従来型VPSのほうが安く始められます)
- オートスケールやマネージドKubernetesなど、本格的なクラウドネイティブ機能が必要な方
XServer VPSクラウドがおすすめの用途
セルフホストアプリの運用(Nextcloud・Mattermost・Difyなど)
自動バックアップが標準で付き、セットアップスクリプトにDockerやMattermostが用意されているため、セルフホストアプリの運用先として相性が良いサービスです。データが増えたらディスク容量だけ拡張したり、DBを分離したりと、運用を続けながら構成を育てられます。


Webアプリのデプロイ(Django・Laravel・Node.jsなど)
アプリケーションサーバーとデータベースを分離する本番構成を、固定料金で組めるのが強みです。開発フレームワークのデプロイ先としてVPSを探している方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

本番とテスト環境の分離・複数台運用
プライベートネットワークを分けて本番とテストを別系統にしたり、おまとめ自動セットアップで複数台をまとめて構築したりと、従来のVPSでは手間のかかった構成が管理画面だけで完結します。複数のVPSを運用しているなら、1つのパネルへの集約先としても有力です。
XServer VPSクラウドに関するよくある質問
- XServer VPSとどちらを選べばいい?
-
1台で完結する用途で費用を抑えたいなら従来のXServer VPS、DBサーバーの分離・複数台構成・標準の自動バックアップが必要ならXServer VPSクラウドがおすすめです。あとからの拡張性を重視するならVPSクラウドを選んでおくと安心です。
- 自動バックアップは本当に無料?
-
VPSの自動バックアップ(1日1回・最大7日分)は標準機能で、追加料金はかかりません。実際に契約した環境でも、何も設定せずに毎日のバックアップが保存されていました。なお、DBサーバーの自動バックアップは月額220円のオプション、NFSは自動バックアップの対象外です。
- DBサーバーにはSSHでログインできる?
-
できません。DBサーバーはマネージド型で、OSへのログインやroot権限は提供されず、データベースの操作はphpMyAdmin(MariaDB)/ Adminer(PostgreSQL)から行います。インターネットから直接アクセスできない設計のため、セキュリティ面では安心です。
- プランは後から変更できる?
-
変更できます。コントロールパネルのサーバー詳細画面にプランの「変更」ボタンが用意されています。まずは4GBプランで始めて、リソースが足りなくなったら上位プランに変更する、という始め方ができます。
まとめ
本記事では、クラウド型VPS「XServer VPSクラウド」を実際に契約し、料金・機能・使い勝手を検証しました。
4GBプラン月額2,068円~(税込・12ヶ月契約時換算)という手の届きやすい価格で、標準の自動バックアップ・マネージドDB・複数台構成まで視野に入るのは、従来のVPSとクラウドの中間を埋める立ち位置として貴重です。
セルフホストアプリの運用やWebアプリのデプロイ先を探している方は、選択肢に加えてみてください。
VPS各社の料金・スペック比較は、以下の記事で詳しく解説しています。

