本ページはプロモーションが含まれています
レンタルサーバーを利用してWebサイトを構築する際、レンタルサーバーの転送量を確認しておきましょう。
レンタルサーバーに設定されている転送量の上限を超えると、Webサイトへのアクセスが遅延したり、アクセスが一時的にできなくなるということもあります。
そうならないためにも、レンタルサーバーの転送量についてしっかりと理解しておきましょう。今回の記事では、Webサイト運営に必要なレンタルサーバーの転送量について、具体的に説明していきます。
レンタルサーバーの転送量とは?
転送量とは、Webサイトをブラウザで閲覧したり、FTPソフト等でWebサーバーからテキスト、動画、音声、画像等のファイルデータを送受信する際に送られてくるデータの総量のことです。
転送量の計算方法
「https archive※」の統計によると、全サイト(2021/01/01時点)の転送量の平均値はデスクトップで2MB/1ページ、モバイルで1.8MB/1ページといわれています。
そのため、おおよそ1ページあたりの転送量は2MBと思って良いでしょう。
例えば、2.0MB/1ページのWebサイトのページに1日10,000アクセスがあった場合、
1日/20GBの転送量がかかると算出できます。
1日10,000アクセスであれば、それなりの規模のWebサイトとなりますが、各レンタルサーバーをみても、20GB/1日の転送量であれば余裕を持って運用できるように、転送量の上限を設定しています。
レンタルサーバー | プラン | 転送量 |
---|---|---|
エックスサーバー | スタンダード | 無制限 |
ロリポップ! | ハイスピード | 600GB/日 |
ConoHa WING | ベーシック | 24.0TB/月 |
さくらのレンタルサーバ | スタンダード | 700GB/日 |
お名前.com | RS | 24.0TB/月 |
mixhost | スタンダード | 18TB/月 |
heteml(ヘテムル) | ベーシック | 160GB/日 |
ただ、スターサーバーやバリューサーバー等の格安レンタルサーバーでは、このくらいの規模のアクセスとなると、少し運用に不安があるでしょう。
(※https://httparchive.org/reports/state-of-the-web?start=latest)
「転送量無制限」は制限なしという意味ではない
レンタルサーバーの転送量を調べてみると、転送量上限が「無制限」というものがあります。しかし、転送量が無制限というのは「全く制限がなく、自由に使っていいよ。」ということではありません。
転送量上限が「無制限」と記載されているレンタルサーバーでも、実際には健全なサーバー運営のために転送量に制限をかけることがあります。
「無制限」と表記されると少しややこしいのですが、大抵の場合、明確な制限の基準値はないが、あまりにも転送量が多い場合は、健全なサーバー運用のため、レンタルサーバー側の判断で停止したり、データ転送のスピードを制限したり、プランの変更や追加料金が求められることがあります。
転送量無制限と表記しているWADAXの例
転送量に制限はございません。安心してご利用ください!
転送量無制限 | Web機能 | 共用サーバー標準 | 共用サーバー | サービス | レンタルサーバーのWADAX
WADAXは国内のデータセンターに設置され世界規模の超高速バックボーンに直結されています。しかも他社にないハイスペックサーバーを利用していることから、過去に転送量過多でご利用をご遠慮いただいたことはございません。 しかし、あくまでも共用サーバーですので、あまりにも転送量の多い場合は、上位サービスへの移転や分散をお願いする場合がございますので、あらかじめご了承ください。
繰り返しになりますが、「転送量無制限」は全く制限がなく、自由に使えるという意味ではないことに注意しておきましょう。
複数サイト運営の場合は各サイトの合計値で計算
レンタルサーバー1アカウントの契約でWebサイトを複数運営する場合、レンタルサーバーの転送量は各Webサイト毎ではなく、1アカウントで運営している全てのWebサイトの合計値で計算する必要があります。
快適な運営に必要な転送量の目安
開発・テスト用サイト
Webサイトの開発規模によって変わりますが、仮に1日100~1,000アクセスがあると仮定すると、2MB×(100~1,000)=0.2GB~2GB。転送量は1日あたり5GB~10GBほど確保すれば十分でしょう。
個人サイト
こちらも開発・テスト用サイトと同様、Webサイトの規模によって変わりますが、1日1,000アクセスがあると仮定すると、2MB×1,000=2GB。転送量はこちらも1日あたり5GB~10GBほど確保すれば十分でしょう。
法人・商用サイト
法人・商用サイトでは、1日10,000アクセスがあると仮定すると、2MB×10,000=20GB。転送量は1日あたり50GB~100GBあれば安心だと思います。
ECサイト・大規模サイト
ECサイト・大規模サイトでは、1日100,000アクセス以上があると仮定すると、2MB×100,000以上=200GB以上。転送量は1日あたり500GB以上あると理想的です。
Webサイトの転送量を確認する方法
レンタルサーバーの管理画面で確認する方法
転送量はレンタルサーバーの管理画面から確認することができます。管理画面にはアクセス解析、もしくはアクセスログを確認する機能があります。
レンタルサーバーによってWebサイト全体の転送量、ファイル単位での転送量が確認できますので、そこから確認します。(レンタルサーバーにより、転送量の確認方法に多少違いがあります。)
1ページ単位の転送量を確認する方法
ページ単位の転送量を調べるにはWebツールや、ブラウザに付属のツールを利用します。
転送量を確認できるツールの例:
- GTmetrix(URL:https://gtmetrix.com/)
- Pingdom Website test(URL:https://tools.pingdom.com/)
- Google Chrome(Webブラウザ)のデベロッパーツール
Google Chromeのデベロッパーツールでは、標準機能として簡単に対象ページの転送量を確認することができます。デベロッパーツールを開いた状態で、「Network」タブを選択肢、ページをリロードするだけで、パネルの下部に転送量が表示されます。
転送量を超えてしまった時の対応
転送量を超えてしまっても、すぐにサーバーがダウンしたり、追加料金を請求されるようなことは基本的にありません。
あまりにもアクセスが増加し、転送量の上限を超過した場合は、サイトに接続しにくくなったり、繋がらなくなる、サーバーからプランのアップグレード等の警告がくることがあります。
そうなった場合は、Webページの転送量を減らす改善をする必要があります。Page Speed Insightなどを使用してページの通信で必要なデータ量を減らす等の対応をするか、サーバープランのアップグレードを検討しましょう。
転送量が超えたまま放置してしまったり、サーバーからの警告を無視し続けたりすると、アカウントが最悪停止させられてしまう場合もあるので注意が必要です。
まとめ
今回はレンタルサーバーの転送量についての解説と注意点を詳しく解説していきました。レンタルサーバーを選ぶ際は、ディスク容量だけでなく、転送量についてもしっかり確認しておくと良いと思います。
Webサイトの立ち上げ期はそれほどアクセスがなく、転送量もそこまで必要ないかもしれませんが、今後のことも計算して、余裕をもって転送量の上限を確保しておくことをおすすめします。